毒まんじゅう:一見お得な大返しが負け筋になる例
オセロで一番気持ちいい瞬間のひとつ。
- 「うわ、めっちゃ返せる!」
- 「これ打ったら一気に勝てそう!」
でも、その“お得な大返し”が 負け筋 になることがある。
こういう「見た目は得、実は毒」な手を、この記事では 毒まんじゅう と呼ぶ。
結論はシンプル。
大返しが悪いのは「返した枚数」じゃなくて、返した結果として
相手に“角・辺・可動性”の大チャンスを渡すから。
ここでは、毒まんじゅうが起きる典型パターンを“形”で覚える。
0. 毒まんじゅうの共通症状(まずこれを疑う)
「大返ししたい!」と思った瞬間に、最低これだけ見る。
- 返したあと、相手の合法手が増えない?(相手が選び放題にならない?)
- 角周り(X/C)が開かない?(角を取られない?)
- 辺に触る流れにならない?(角のない辺が育ってない?)
- 自分の次の合法手が減らない?(自分が詰まらない?)
どれかがYESなら、その大返しは毒の可能性が高い。
1. 例①:大返し → 相手の合法手が爆増(相手が自由になる毒)
状況
中央で気持ちよく返すと、相手は盤面のあちこちで返せるようになる。
=相手が「良い手」を選び放題になる。
このcandidateが「たくさん返せる手」だとする。
一見得だが、返した結果、
- 相手の合法手が増える
- 相手が安全手を選べる
- こちらは次第に角周りや辺に追い込まれる
という負け筋が生まれやすい。
何が“毒”か(本質)
- 相手に主導権(選択肢)を渡している
- “次の1手”ではなく、次の数手の形で損している
2. 例②:大返し → 角周り(X/C)が開いて角献上(即死系の毒)
これが一番分かりやすい毒まんじゅう。
- 大返しした結果、角の入口(X/C)が合法手として出現
- 相手が角を取って試合が傾く
典型:大返し後にX打ちが生まれる
ここで候補がb2(X)として見えている時点で危険。
大返しが絡む局面では、角周りが開きやすい。
※毒まんじゅうの形は「大返しそのもの」より
**“大返しで角周りが開く”**のが致命傷。
3. 例③:大返し → 自分が詰む(逃げ道がなくなる毒)
大返しをすると盤面が自分色だらけになり、
挟める材料(相手色)が減って、自分の合法手が消えることがある。
- 次の手が少ない
- 残った手が辺 or X/C しかない
- 仕方なく危険手を踏む
典型:相手色を消しすぎて自分が窮屈になる
candidateが「返して一気に増える手」だとして、
その結果、盤面に相手色が残らず、自分が挟めなくなると詰む。
毒の本質はこれ:
相手を消すほど、自分が打てなくなることがある。
4. 例④:大返し → 辺を育ててしまう(角のない辺を相手に渡す毒)
大返しで辺周りの色が変わると、相手に
- 辺の連結
- 割り込み
- 角筋(X/C)
の“材料”を渡してしまうことがある。
典型:角がない辺が“相手にとって育つ形”になる
辺に石が増えるのは気持ちいいが、角が絡まないなら不安定。
相手の割り込みや角取りの踏み台になって毒化しやすい。
5. 毒まんじゅうを見抜く「たった2つの質問」
大返ししたくなったら、これだけでだいぶ避けられる。
質問1:打ったあと、相手の合法手は増える?減る?
- 増えるなら毒率高い
- 減るなら大返しでも強いことがある(手止めになる)
質問2:角周り(X/C)が開く?辺が育つ?
- 開くなら毒率ほぼMAX
- 開かない&相手が窮屈になるなら、返してOKな可能性がある
6. “大返しでも良い”ケース(毒じゃない大返しの条件)
毒まんじゅうを避けるのが目的なので、入門としては条件を絞る。
大返しが許されやすいのは、だいたいこのどれか。
- 返した結果、相手の合法手が減る(手止めになる)
- 角や辺が絡んで、こちらの安定石が増える
- 終盤で、**確定読み(最後まで読める)**がある
逆に言うと、これがない大返しは毒になりやすい。
まとめ:毒まんじゅうは“次の局面”で見抜く
- 大返し=悪、ではない
- 毒になるのは「相手が自由になる」「角/辺が育つ」「自分が詰む」から
- 大返ししたくなったら
相手の合法手と**角周り(X/C)**だけ先にチェックする