パス(打てない)が勝ち筋になる条件:わざと手を消す
普通は、パス(打てない)は損。
相手に連続手を渡すから。
でも終盤は例外がある。
わざと自分の手を消してパスを起こし、手番(パリティ)を有利にする
=パスが“勝ち筋”になることがある。
この記事では、パス勝ちを狙う条件と、実戦での考え方を整理する。
0. まず前提:パスは“手番を飛ばす”爆弾
パスが起きると、交互に打つリズムが壊れる。
- ふつう:自分→相手→自分→相手…
- パス:自分→相手→相手→自分…
この「相手の連続手」が、
- 角を取る
- 確定石を増やす
- 大返しで有利を作る などに繋がると一気に負ける。
だから結論はこれ:
パスは“相手の連続手が安全じゃない”ときだけ狙う。
1. パスが勝ち筋になる条件(最重要3つ)
条件1:相手に連続手を渡しても“やれること”が少ない
相手が連続で2手打っても、
- 角が取れない
- 辺が育たない
- 確定石が増えない
- こちらが致命傷を受けない
ならパスは怖くない。
逆に、連続手で角を取られるなら、そのパスは自殺。
条件2:パス後に「最後の一手」を取れる(パリティが良くなる)
パスは手番をズラす。
そのズレが、
- 最後の領域に自分が先手で入れる
- 最後の一手を自分が打てる
みたいにパリティを良くするなら勝ち筋になる。
入門としてはこれだけ覚えればOK:
パスで手番がズレて、最後に自分が打てるなら強い。
条件3:相手の連続手が“返しすぎ”を強制して相手が損する
相手が連続手を打つと、石が一気に相手色だらけになることがある。
すると今度は相手が詰まる(自分が返す場所が増える)ことがある。
つまり、
- 相手が2連打するほど、相手の形が悪くなる
- その直後に自分が有利に回収できる
ならパスは武器になる。
2. “わざと手を消す”って何をするの?
パスを狙う手は、だいたいこの方向性。
- 自分の合法手になっているライン(挟める筋)を消す
- 相手色を残さず、自分色で盤面を埋めて「挟めなくする」
- ただし角筋(X/C)や辺事故が起きない範囲で
要するに、
自分が返せる場所(挟める材料)を減らす
→ 自分の合法手がなくなる → パス
3. 典型パターン:パスが勝ち筋になりやすい局面
パターンA:空きマスが少なく、盤面がほぼ固定
終盤で空きが少ないほど、相手の連続手で起きる“事件”が少ない。
だからパスが成立しやすい。
パターンB:角・辺がすでに確定している
角や辺が確定していると、相手の連続手での最大打点(角取り)が消える。
=パスのリスクが下がる。
4. 図:パス狙いの発想(“手を消して手番をずらす”)
黒番。候補手を打つことで、自分の次の合法手が減る(パスに近づく)状況を想定。
a1
b
c
d
e
f
g
h
2
3
4
5
6
7
8
このcandidateが正解固定ではない。
見るべきはこれ:
- この手で自分の合法手が一気に減るか(次にパスする未来があるか)
- 相手に2連打を渡しても角・辺の事故がないか
- パスで手番がズレたあと、最後に自分が得するか
5. パス狙いで絶対にやっちゃダメなこと
NG1:角周り(X/C)が開いているのにパスを狙う
相手の連続手=角を取るチャンスが増える。
角が絡む局面でパス狙いは危険。
NG2:相手の連続手で“確定石が増える”のにパスを狙う
角が取れなくても、辺が育つ・安定石が増えるならダメ。
NG3:パスしたあと、自分が結局“嫌な手”を踏む
パスで手番をズラしても、その後に残るのが
- X/C
- 角のない辺 みたいな危険手だけなら意味がない。
6. 実戦チェック:パス狙いはこの4問に答える
パスを狙いたくなったら、打つ前にこれだけ。
- パスしたら相手は2連打。角は取られない?
- 2連打で辺(安定石)は育たない?
- パス後、最後の一手(または最後の領域)を取れる?
- パス明けに自分が踏む手は安全?(危険マスしか残ってない?)
全部YESなら、パスは勝ち筋になりやすい。
まとめ:パスは“安全に手番をずらせる”ときだけ武器になる
- 基本、パスは損(相手に連続手を渡す)
- でも終盤は、パスで手番をずらして勝てることがある
- 条件は「相手の連続手が怖くない」+「パリティが良くなる」
- 角・辺・確定石が絡む局面でのパス狙いは特に慎重に